馬頭鯛(マトウダイ)

・東大西洋、西太平洋、インド洋、東シナ海などに分布し、日本では青森県以南で、比較的暖かい海域に生息しています。

・群れをつくらないので、まとまって水揚げされることは少なく、市場にもそれほど多くは入荷しません。

・体の中心部の縁取りのはっきりとした丸い黒色斑が特徴で「的鯛(マトダイ)」とも呼ばれます。また、エサを食べるとき口が前に大きく伸びることから「馬頭鯛」と名がついたようです。

・りっぱな長い背びれも特徴で、学名も「ゼウス・ファベル(Zeus faber)」とギリシャ神話最高神の名前を冠しています。

・フランス料理でもシタビラメとともにムニエルなどによく利用され、名前は「サン・ピエール」(イタリア語ではサン・ピエトロ)、ドイツでは「ぺーター」といずれもイエス・キリスト十二使徒のリーダー聖ペテロの名前が付けられており、ヨーロッパでは特に親しまれている魚の一つです。

・秋から冬が旬で、冬にはしっかり脂がのって非常においしい魚です。肝も卵も非常に味がよいので、捨てたりせずにぜひ利用すべきです。

・刺身、煮つけ、フライ、唐揚げなど、和洋問わずどう料理してもおいしく食べられる魚です。